自己破産するしかない!?FX・先物・株式投資での借金や追証はなくすことできるのか

借金を無くしたり大幅に減らすことが可能な債務整理ですが、FX・先物取引・株式投資などで借金を抱えてしまった場合にも

その恩恵は受けることが出来るのでしょうか?

結論から申し上げると、実は投資やギャンブルによる借金も債務整理の対象です。

よくネット上などに投資やギャンブルで作った借金は自己破産など債務整理が出来ないと書かれている場合があるのですが、それは全くの誤解なのです。

今回は投資により発生した借金や追証、その債務整理の方法について確認していきましょう。

1.FX・先物・株式投資での借金や追証は債務整理できる

相場の急激な変動によりFXや株式投資で損失を出した場合、追証による借金は莫大な額になることがあります。

一夜にして返しきれないような借金を背負ってしまうことで、残念ながらそれを苦に自殺してしまう方もいるぐらい深刻なケースも珍しくないのですが、金額の大小に関わらずそういった場合にも債務整理が可能です。

大きく分けると「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」と4つの選択肢がある債務整理ですが、

借金の額が支払回数を調整するなどで返済可能な、「比較的少額」のケースでは債務整理の中でも任意整理や特定調停といった方法で債権者と和解するのが一般的です。

しかし莫大な額の追証が請求されているなど、返済の見込みが全く立たない場合には自己破産を選択する必要があるでしょう。

この自己破産を選択する最大のメリットは借金が免責(支払義務が無くなる)になることです。

とはいえ、どのような場合でも免責が認められるわけではありません。「免責不許可事由」に抵触する借金は免責が不許可になってしまうのです。

 

2.FX・先物・株式投資は免責不可事由にあたる借金

先ほどお話ししたようにFX・先物・株式投資は債務整理することが可能です。

でもFX・先物・株式投資は、自己破産をしても返済の義務が残る免責不許可事由にあたります。

信用取引の追証も免責不許可事由

FXや株式投資では信用取引(レバレッジ)といって自己資金以上のお金を運用することが可能です。

この信用取引を行っている投資家の数は非常に多く、元手の10倍の額を運用すれば利益も10倍得ることが可能なので、ついレバレッジを掛けてしまいます。

しかし10倍の利益が出るということは、10倍の損失も出るということです。実際には相場の急激な変動により自己資金以上の損失が出ることもあります。

その場合証券会社などが一時的にその損失を肩代わりしている状態なので、返済しなければいけません。これを「追証」といいます。

投資やギャンブルをするための借金も免責不許可事由

また「投資やギャンブルをする為に消費者金融から借入」をすることも免責不許可事由の借金にあたります。

×投資やギャンブルのための借入
×追証

免責不許可事由に抵触する借金には、その他不法行為に基づく借金や浪費なども含まれますが、今回このページを見ている方は多くの場合上記内容が主な借金の理由ではないでしょうか?

ただ、このような投資やギャンブルによる借金も自己破産を含む債務整理の対象です。

 

3.免責不許可事由なのになぜ自己破産が可能なのか

では、なぜ免責不許可事由に該当するにも関わらず自己破産が可能なのでしょうか?

それは「裁量免責」という制度により、たとえ投資やギャンブルで作ってしまった借金だとしても、裁判所の許可があれば免責不許可事由に該当する借金も免責の許可が受けられる決まりがあるからです。

裁量免責で免責許可を受ける条件とは

破産法252条2項には「破産に至るまでの経緯や一切の事情を考慮して免責許可の決定が行える」としか規定はされていません。

つまり確実に免責が許可される条件は無いと言えますが、最低限反省していることや更生する意思などが裁判官に伝わっていることが必要です。

それらは裁量免責事由を申告する陳述書に記載して提出することからも裁量免責のポイントを熟知している専門家弁護士や司法書士と一緒に手続きを進めることが望ましいでしょう。

免責許可を受けれるのはどれくらいいるのか

毎年10万人近い自己破産の申告がある中で、免責不許可になるケースはほとんどないのが現状です。

必ず大丈夫だとは言い切れないものの、全く反省の色が見えないことや過去に同じ理由で破産しているなどよほど悪質で無ければ問題は無いでしょう。

つまりFX・先物・株式投資での借金や追証は債務整理できる理由として、この裁量免責がキーになってくるのです。

多くの場合、裁量免責による免責の獲得ができているのが現状ですからひとまずはご安心ください。仮に万が一ダメでも債務整理には自己破産以外の選択肢もあります。

 

4.自己破産以外の選択肢もある

FX・先物・株式投資での借金や追証は、その額が比較的少なければ債務整理の中でも任意整理や特定調停を使うことで解決が可能であることは先にお伝えした通りです。

借金の額が大きく返済の見込みが無ければ、自己破産を選択し免責の獲得をすることで支払義務は消失します。

免責不許可になるケースは全体の1%ほどしか無い現状からも安心して弁護士や司法書士である専門家に任せて頂ければと思います。

では仮に自己破産を選択するも、免責が下りなかった場合はどうなるのでしょうか?

「個人再生」という方法であれば問題ありません。「自己破産がダメでも、まだ個人再生の手がある!」ということです。

個人再生とは、借金の額に応じて最大10分の1まで借金の減額ができる方法です。

借金の理由が投資やギャンブルによるものでも理由は特に問われません。

個人再生の減額表

個人再生の再生計画案が許可された場合の減額される金額は下記のとおりです。

(借金額)  (最低弁済額)    

100万円未満 → 借金全額

100万円以上
500万円未満 → 100万円

500万円以上
1500万円未満 → 借金額の5分の1

1500万円以上
3000万円未満 → 300万円

3000万円以上
5000万円未満 → 借金額の10分の1

仮に投資の追証により5000万円の借金を背負った場合には、その借金が500万円に減額されるという具合です。

最低弁済額である残債を、原則3年から5年の間に返済する必要があります。

個人再生は債権の額が5000万円を超えていないことが要件となっていますので注意が必要です。

個人再生のポイント

借金の合計額が5000万円に満たない場合には、個人再生が利用できます。

自己破産では免責不許可事由にあたる投資・ギャンブルの借金でも、個人再生では特にその理由は問われません。

しかし最低弁済額が設定されている為、自己破産と違い借金がゼロになるわけではないので3年から5年の返済計画を立て経済的な更生を図っていくことになります。

 

5.悪質でない限り救済の制度があるので諦めないで

莫大な負債に比べて、支払回数の見直しなどで返済が可能な範囲であれば「任意整理」や「特定調停」。返済が不可能な借金に対しては「自己破産」や「個人再生」。

と選択肢の多い債務整理の内容では、どの方法も利用できずどうにもならないといったことはまず考えられません。

最初から自己破産をする目的で借金をすることや、前回にも同じような内容で債務整理を利用しているなど、よほど悪質でない限りはもう一度経済的な自立をして前向きにやり直していく為の救済の制度が日本には整備されているのです。

しかし、もし仮にこのような方法がどれも使えないとしたらどうなってしまうのでしょうか?

あまり考えられないケースではありますが個人再生や自己破産の要件をクリアできないなど、いずれの方法でも減額や免責にならない場合もあるかもしれません。

とはいえ、例えその場合でも大丈夫です。厳密には自殺してしまうなど、そのような必要は絶対にありません。

 

6.債務整理をしないとどうなるのか?

なんらかの理由で債務整理をしないなど借金が手つかずの状態で滞っている場合には、最終的に債権者から訴訟を起こされるでしょう。

訴訟の結果法律的に借金の支払いを裁判所から命じられることになりますが、そこでも払えないものは払えないのでやはり返済は滞ることになります。

するとついに差押えといった強制執行のフェーズに入ってきます。

強制執行をされるとどうなる?

自家用車・家・土地、口座の中身など差押えが決まったものから返済に充当されますが、財産を処分しても足りない分は、払えないものは払えないのですからどうしようもありません。

差押えされると生きていけないのではないか?

そんなことはありません。強制執行できるものは差押禁止財産の規定があり決まっています。最低限生活に必要なものまで持っていかれることはないのです。

例えば給料なども全額差し押さえられたら生活が出来ませんが、それも規定により4分の1までしか差押えできません。

さらに4分の1を差押えられると生活が困窮する場合には、差押禁止債権の範囲を変更の申し立てをすることで法的にも差押えの金額を変更することも可能です。

これは差押えにより生活が困窮しない為に設けられた制度ですが、このようなことからも私たちの生活は保護されていることが分かって頂けると思います。

補足ですが66万円以下の現金、洗濯機や冷蔵庫、レンジ、掃除機、エアコン、DVDデッキにいたるまで差押えできないものは多岐にわたります。

私たちには生存権がある!

例え自分の不注意や甘さが原因で返しきれないほどの借金を抱えてしまったとしても、誰にもあなたの命や生活を奪う権利はありません。

開き直るわけではありませんが、究極そういうことなのです。だから、自殺など考える必要は全く無いのです。

まとめ

FX・先物・株式投資での借金や追証はギャンブルによる借金にいたるまで債務整理は可能です。

債務整理は仮に返しきれないほどの莫大な負債を抱えたとしても、一度ご相談ください。

自己破産や個人再生など法律的にあらゆる角度から専門家がその方法をご提案することが可能です。

債務整理をすることでローンが組めなくなるなどデメリットはありますが、残った借金の返済もしくは破産後の5年~7年ほどで再度車のローンを組んだりすることも可能になるのが現状です。

多くの方が債務整理を、現状を受け入れて人生をより良いものにする為の手段の一つとして利用しています。

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