銀行からの借金や住宅ローンは債務整理(自己破産)できるのか

多くの方が家を建てる場合、銀行から住宅ローンを組んで借り入れするのが一般的だと思います。

銀行では住宅ローンの他にも自動車ローンや教育ローンもありますし、最近ではおまとめローンという言葉も広く認知されるようになりました。

このような、銀行からの借金やローンが払えなくなってしまった場合に債務整理はできるのでしょうか?

結論から申し上げますと、これら銀行からの借入も債務整理をすることが可能です。

しかし、一口に銀行からの借入といっても、住宅ローンから銀行カードローンまでその種類は様々ですから注意は必要です。

今回はこれら銀行の借金を債務整理する場合の方法と注意点を確認していきましょう。

1.住宅・自動車ローンの債務整理は要注意!?

同じ債務整理をするにも自動車ローンや住宅ローンの場合は注意が必要です。

消費者金融のキャッシングや銀行のフリーローンでは特に何の問題もなく債務整理をして借金の減額が行えますが、車や住宅ローンの場合だと担保である家や車を失うケースが出てきます。

通常、住宅ローンであれば購入した住宅に抵当権(担保)が設定されています。抵当権が設定されているということは、ローンの支払いができなくなったときには家や土地を債権者である銀行が取り上げて返済に充当できるということです。

車の場合も同様に、ローンが残っている間は所有権留保といって所有権がローン会社や自動車販売会社になっていますから、返済が滞ったときには債権者である信販会社が担保である車を引きあげるのが原則です。

住宅・自動車ローンの債務整理のポイント

・消費者金融などの借金と同じように銀行の借金も債務整理できる

・住宅・自動車ローンなどの債務整理の場合は、担保となる家や土地・自動車を失う

※抵当権とは…住宅ローンを組む場合、通常その家や土地が抵当権に設定されている。抵当権が設定されている場合、返済不能に陥ると裁判を通さずに強制的に競売にかけられてしまう。

※所有権留保とは…自動車の所有名義が信販会社などで、返済不能に陥ると回収される。

2.住宅・自動車ローンの債務整理は一番最後に!

では、このように担保がある借金の債務整理はどのように行うのがベストなのでしょうか?

債務整理には大きくわけて任意整理・特定調停・個人再生・自己破産とありますが毎月の返済が苦しくなった場合、一番簡単な解決方法は債務整理の中でも自己破産を選択することでしょう。

自己破産を選択する場合は借金の免責(支払い義務が無くなる)が認められれば以降返済の義務はありません。その代わりに財産である家や車を手放す必出てきます

その場合、住む場所を失ってしまうなどのデメリットも大きい為それは最後の手段といえるでしょう。

車であれば仮に失ったとしても、また手に入れることは比較的に容易ですが住宅は一度手放してしまうとそうはいきません

できれば住宅・自動車ローン以外の借金をまず整理することを検討してみて、それでもダメなら最後は自己破産をするという方法が良いでしょう。

債務整理の検討順序

任意整理(特定調停)→個人再生→自己破産

任意整理や特定調停の手続きでは、住宅ローンや自動車ローンを残したまま無担保借金だけを整理することが可能です。

無担保借金の支払回数を変更するなど、毎月の返済額を減少させることでやり繰りが可能であれば任意整理や特定調停を使います。

このように任意整理(特定調停)では特定の借金を整理の対象から外すことも可能です。この方法で解決可能であれば家や車を失うことはありません。

しかし、任意整理(特定調停)の主な目的は支払回数を変更したり将来利息をカットして返済計画を立て直すことですから、それだけでは住宅ローンなどを含めた全ての借金の返済を続けていくことが困難であることも予測されます。

その場合には個人再生を検討します。個人再生では住宅ローンはそのままで、例えば住宅ローンで借金が450万円ある人であればそのほかの借金を最大100万円まで圧縮することが可能です。

圧縮した借金を3年~5年の間に返済していく計画を立てるので、住宅ローンと合わせて返済をしていくことが可能であればマイホームは残りそのほかの借金も大幅な減額ができます。

ポイント

やり方によっては住宅・自動車ローンを残して、その他の借金だけを債務整理することも可能。

個人再生では住宅ローンだけ残しその他の借金を大幅に減額することが可能。

自己破産だけが債務整理の方法ではありません。専門家である司法書士や弁護士に一度ご相談頂くことで、現在の状況に合わせてベストな方法を一緒に検討していくことができます。

仮に、自宅を手放す覚悟もうすでにあるのであれば債務整理を行うと同時に「任意売却」という手段を取り入れることも可能です。

3.住宅ローンの整理なら任意売却という方法もある!

任意整理(特定調停)や個人再生で返済のメドがつかない場合、最終的には自己破産を検討していくことになります。

自己破産を選択するということは財産を全て整理して返済に充当することになります。

住宅がある場合には、自宅が競売に掛けられます。

自己破産といっても生活に必要な現金(99万円まで)、冷蔵庫や洗濯機などの家電など多くのものが残せますので全く不安になる必要はありません。

毎年多くの自己破産の申請があり、多くの方が借金を一度ゼロにして再起を図っています。

とはいえ、自宅が競売に掛けられると当然ですが立ち退きを迫られます。引っ越し費用が無いなどの場合、生活に行き詰ってしまうことも考えてしまいますよね。

自己破産を選択する前に自宅を任意売却することのメリットは、債権者との交渉により引っ越し代などの諸費用が売却代金の中から捻出してもらえるケースが高いということです。

さらに自己破産をする場合に住宅などの財産があると、通常の自己破産に比べて財産調査が必要になる為その費用がプラスで掛かります。

ですから自己破産をする前に先に財産を任意売却することで調査に関わる負担を減らしておくことも可能です。

任意売却とは

債権者である金融機関に合意を得てから売却手続きに入る手段です。

メリット

引っ越し費用など立ち退きに関わる費用が、売却代金から捻出されるケースが多い。

ポイント

自己破産をする前に、先に自宅を売却することも可能。売却後の残債を任意整理することも可能。

4.銀行の借金債務整理の注意点

住宅ローンや自動車ローンだけではありません。銀行の借金にはその他おまとめローンや学資ローン、フリーローンと様々あります。

そのどれもが債務整理可能であることは先にお伝えしたとおりですが、注意点は担保についてだけではありません。

口座凍結の問題

通常、銀行で借金をする場合にはその銀行に取引口座がありますが、債務整理の通知が届いた時点で口座は凍結します。

これは預金残高と借金を相殺する為です。そのため事前に預金を引き出しておく必要があります。

また、給料の振込み口座になっている場合も給料を引き出すことができなくなります。

振込先が別の銀行であれば何の問題も無いのですが、同じ銀行であれば給料の振込先を変更してから債務整理を行う必要があります。

もちろんどちらのケースでも同じ銀行であれば支店や口座が違うとしても凍結の対象です。

代位弁済の問題

銀行を相手に債務整理を行う場合には保証会社の問題が出てきます。

銀行系カードローンにはそれぞれ保証会社が設定されていて、任意整理の通知がいくと銀行は保証会社に代位弁済の請求を行います。

例えば、三井住友銀行であればSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)が保証会社になっていて、貸し倒れが起きたときには保証会社が銀行にお金を払うのです。

この場合は債権者がSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)に変わります。これを代位弁済といいます。

こういった場合には三井住友銀行だけに債務整理をしたくても、プロミスにも借金があるとどちらも任意整理をすることになります。

逆のケースでプロミスだけを任意整理することはできます。しかしその場合も三井住友銀行の口座が凍結する可能性がありますので預金を引き出しておく
など注意は必要です。

ポイント

銀行の債務整理の注意点は口座の凍結と保証会社の関係。

全て覚えなくても基本的に注意点は債務整理を担当する司法書士や弁護士からご説明しますのでご安心ください。

まとめ

これまでの内容では銀行を相手に債務整理をする方法と注意点について確認して頂きました。

銀行の借金とはいえ、いくつかの注意点を抑えて債務整理することで消費者金融や投資による借金などと同じように整理はできるのです。

しかし住宅ローンのように担保のある借金の場合は、物件の売却なども絡み複雑化してきます。

また銀行が関わる借金には口座の凍結なども関係してきますので、現在の状況を早めにご相談して頂くことがベストです。

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