個人再生のメリットとデメリットを解説|借金の大幅な減額を狙うには

いくつかある「債務整理」のうち、大幅な借金の減額を実現できるのが「個人再生」です。

借金に悩んでいるけれど、自己破産に踏み切るのは躊躇している。せめて減額できないかと考えている人は「個人再生」が適しているかもしれません。

ここでは、個人再生と、自己破産、任意整理、特定調整などその他の債務整理との違いや、それぞれのメリットとデメリットなどを取り上げます。

個人再生の詳細を知り、深く理解することで、不安を解消できるかもしれません。

弁護士に依頼した場合の具体的な費用なども取り上げてご紹介いたします。

「個人再生」は、借金を5分の1程度に圧縮できる手続きです。

自己破産とは違い、住宅や自家用車を保有し続けることも可能です。

個人再生の手続きをすることで、消費者金融などの貸金業者からの取り立てや給与の差し押さえもストップできるのです。

  • 個人再生のメリット
  • 個人再生のデメリット
  • 個人再生とほかの債務整理との違い
  • 個人再生は弁護士に相談するべき理由

ここでは、以上の内容について、くわしくご説明します。

知っておきたい個人再生のメリットとは

  • 住宅や自家用車を残せる
  • 借金を圧縮できる
  • 債権者からの催促がストップする

債務を抱えている方にとって、個人再生にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

個人再生のメリット1.住宅や自家用車を残せる

債務整理には、「過払金請求」、「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」、「特定調整」などの手続きがあります。

このうち、「個人再生」には、借金を大幅に減額できるというメリットがあります。

元金も含めて5分の1まで借金を圧縮できるので、任意整理などよりも大幅に借金を減らすことができます。

また、自己破産のように借金全額免除とはいきませんが、自分の保有している財産をそのまま保持できるというのも大きなメリットです。

通常、自己破産であれば、借金の全額免除を受けられる代わりに、住宅や自家用車を没収されてしまいます。

ですが、個人再生の場合、それらを没収されずに持ち続けることができます。

個人再生では、「住宅ローン特例」という制度によって、手続き期間中も住宅ローンだけは支払い続けることができるため、不動産などの住宅はそのまま所有できるのです。

また、自家用車も同様に個人再生後も自身の手元に残すことが可能です。

ローンを完済していれば手元に残すことができますし、返済が完了していない場合にも車の所有権がローン会社ではなく車の販売会社などにある場合は同様に保持することができます。

個人再生のメリット2.借金を圧縮できる

個人再生の場合、任意整理に比べて大幅に借金を減額できます。

最大で5分の1ほど減額できるのが魅力の一つです。

長い間借金返済に悩んでいる人は、個人再生という選択肢によって、借金苦から抜け出せる可能性があります。

弁済額は、借金の規模によって変わってきます。住宅ローンを除く借金額が100万円未満の場合、返済額は「借金の総額」になります。

同様に、100万円から500万円未満の場合、返済額は「100万円」、500万円から1500万円未満の場合、返済額は「借金額の5分の1」といった具合に返済額を小さくできます。

仮に借金総額が1000万円の場合は、5分の1になるので返済額は200万円です。

これを3年間にかけて分割して支払っていきます。

個人再生のメリット3.債権者からの催促がストップする

個人再生の手続きを債権者に通知することで、取り立てをストップすることができます。また、消費者金融など貸金業者による給与の差し押さえなども中止させることもできます。取り立てに悩んでいる人にとってはとても大きなメリットといえるでしょう。

慎重に判断したい個人再生のデメリットとは

  • ブラックリストに登録される
  • 周囲の人に知られることがある

個人再生はメリットばかりでなくデメリットもあります。

まずはデメリットを知ったうえで、慎重に判断するべきでしょう。

個人再生のデメリット1.ブラックリストに登録される

上述のように個人再生は、借金を背負ってその返済に悩んでいる人にとっては、魅力的な選択肢と映る一方で、デメリットも存在します。

メリットだけでなくデメリットも把握したうえで、個人再生を利用するかどうか判断する必要があります。

個人再生の一番のデメリットは、自己破産と同様に、信用情報機関にて共有されているいわゆる「ブラックリスト」に情報が載ってしまうということです。

ブラックリストの情報が削除されるまで5年~10年間程度かかります。

その間、借入れ、クレジットカードの発行、新規ローンの利用ができなくなります。

一定期間新規の借入れなどができなくなるので不便を感じるかもしれません。

個人再生のデメリット2.周囲の人に知られることがある

次に、「官報」に名前が載ってしまうというのもデメリットとして挙げられます。

これにより、周りの人に個人再生の手続き中ということが知られてしまうリスクがあるのです。

「官報」とは、法律が制定された場合などに公告する媒体です。

また、個人の裁判記録も掲載されます。個人再生手続きを進めると、この官報に内容や名前、住所などが掲載されます。

しかし、よほどのことがない限りは、一般の人が官報をチェックしていることはないので、官報から自身の個人再生手続きについて、周囲に情報が拡散するというのはあまりないことかもしれません。

いずれにしれも、デメリットを見極めたうえで、個人再生を利用するか、または別の債務整理を利用するか判断した方がいいでしょう。

個人再生とほかの債務整理との違いとは

  • 個人再生と任意整理との違い
  • 個人再生と自己破産の違い
  • 個人再生と特定調停の違い

個人再生とほかの債務整理とは何が違うのでしょう。

その違いを理解したうえで、適切な判断をしたいものです。

個人再生と任意整理との違い

個人再生のメリットやデメリットについて見てきましたが、ここではそれ以外の債務整理との比較によってそれぞれの違いに触れておきます。

まずは、「任意整理」との比較です。

任意整理とは、貸金業者との交渉によって借金の減額を図る方法です。

「任意」という言葉の通り、この手続きに裁判所など公的機関は関わりません。

あくまでも、債権者と債務者の交渉で、借金の減額を図るものです。

基本的には過去の支払いの中に過払金などがないかを調べて、あれば元金の圧縮などを図ります。

さらに、利息などのカットも、貸金業者との交渉によって実現可能です。

ただし、あくまでも返済期限や毎月の返済額の調整を行う手続きなので、借金を大幅に圧縮する方法ではありません。

また、どの程度の減額を行えるかは弁護士などの交渉力がものをいう制度ということもできます。

個人再生と自己破産の違い

自己破産は個人再生と似た制度といえます。

どちらも裁判所を通して手続きを行うものです。

個人再生では借金の一部を免除してもらえます。

他方で、自己破産では借金の全額免除が可能です。

ただし全額免除というからにはデメリットもあります。

一番の違いは住宅や自家用車の所有権でしょう。

自己破産では住宅ローンを払っている最中でも、住宅が没収されてしまいます。

一方で、個人再生では住宅を所有し続けることができます。自家用車も同様です。

高額な財産を否応なく没収されてしまうのが、自己破産のデメリットということができるでしょう。

個人再生と特定調停の違い

特定調停とは、簡易裁判所が、債務者と債権者との話し合いを仲裁して返済条件の軽減などを図る制度です。

任意整理に似ている制度ですが、こちらは任意制度とは違い公的機関が仲裁に入ります。

任意整理同様に、過払金の有無なども過去の取引履歴から洗い出します。

手続きはあくまで話し合いによって行われるため、実際に借金が減額されるかどうかは交渉次第です。

個人再生を検討しているなら弁護士に相談しよう

  • 弁護士に依頼すれば煩雑な手続きを代行してくれる
  • 代行範囲の広い弁護士に依頼するのがおすすめ
  • 弁護士に依頼する場合の費用の目安

個人再生を検討しているのなら、弁護士に相談するのが最善です。

ここではそのメリットを説明していきます。

弁護士に依頼すれば煩雑な手続きを代行してくれる

個人再生は裁判所や債権者とのやり取りなどが発生します。

また書類なども作成しなくてはなりません。

そこには専門的な知識が必要になります。そういった煩雑な手続きは、弁護士に依頼することによって代行してくれます。

手間や時間の削減などに役立つので、個人再生は弁護士などの専門家に任せるのがベストの選択といえるでしょう。

代行範囲の広い弁護士に依頼するのがおすすめ

個人再生の依頼は弁護士にすべきなのか司法書士にすべきなのか悩んでいる人もいるかもしれません。

両者は、法的な業務に従事しているという点では共通していますが、代行範囲が異なります。

司法書士の場合、書類の作成はできますが、裁判所などとの交渉ごとはできません。

そのため、司法書士に依頼する場合は、交渉は債務者自らが行わなくてはなりません。

一方、弁護士ならば一連の業務をすべて行えます。

書類作成から交渉の代行まで、法的業務をすべてカバーしているのが弁護士の強みです。

個人再生の代行は、弁護士にお願いするのが安心といえるでしょう。

弁護士に依頼する場合の費用の目安

個人再生の手続きを弁護士にお願いする際、かかる費用の目安は50万円程度と考えていいでしょう。

そのうちわけは、着手金 約30万円、申立時費用(収入印紙、官報掲載費用、郵便切手代金など) 約3万円、個人再生委員への報酬 約15万円となっています。

費用は各弁護士によって違いますので、個人再生を検討している人は、まずは法律事務所に相談してみることからはじめましょう。

まとめ

債務整理のうち、個人再生について、以下の内容を掘り下げて説明してきました。

  • 個人再生のメリット
  • 個人再生のデメリット
  • 個人再生とほかの債務整理との違い
  • 個人再生は弁護士に相談するべき理由

各種の債務整理のうち、「個人再生」は借金の大幅な減額が望める手続きです。

自己破産と違い、住宅や自家用車を手元に所有し続けることも可能です。

また、債権者からの取り立てをただちにストップできるのも大きなメリットです。

ただし、そこには多くのメリットがある一方で、デメリットもあることもお忘れなく。

自己破産や特定調停など、ほかの債務整理の手法と比較することも大事です。

自分にはどの手続きが適しているか、悩んでいる方はまずは、弁護士に相談するのがベストでしょう。

法務関係のすべての業務に習熟している専門家に相談することによって、今ある借金を減額できるかもしれません。

時間的な削減や手間の削減はもちろんのこと、裁判所や債権者との交渉など、いろいろな不安も、弁護士に任せておけばストレスなく手続きを進めることができるはずです。

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