飲食店経営は儲かるのか?開業資金の相場と費用はいくらか

  • 行列の絶えないラーメン店
  • お洒落なカフェやダイニングバー
  • 家族的な雰囲気の居酒屋や本格的なレストランなどの飲食店

など飲食店を自分のお店として持つのに憧れますよね。

個人でも始めることができるので比較的参入しやすいのが飲食店ですが、競争も激しく成功するのも難しい業種です。

そこで、飲食店の開店に必要な費用と本当に儲かるのか調べてみました。

1.飲食店の開店にかかる費用は3つある

飲食店の開店には、「物件を取得する費用」「店舗にする費用」「運転資金」の3つが必要になります。

費用(1)物件を取得するための費用

まず飲食店を開店するために必要なのは、店舗となる不動産物件です。

飲食店の開店資金のうち、一番多くの割合を占めます

ラーメン店やカフェ、レストランなどの業態やコンセプトによって様々な店舗形態がありますが、自分の計画に合った立地と広さを確保することが大切です。

物件によっては「重飲食」つまり、中華料理、居酒屋、焼き肉やカレー店など、油煙や臭いが大量に出る飲食業態での、出店を不可としている場合もあります。(いわゆる「重飲食不可」物件)

また、契約後のトラブルを防ぐためにも、ガス・電気の容量、水道、排水・排気設備などは業態に合わせてチェックが必要です。

物件の取得にかかる費用の内訳は、以下の通りになります。

1.保証金(敷金)

住居用と同じく敷金と呼ばれることもありますが、店舗用では保証金となります。

家賃の6~12カ月分が目安で、繁華街などの条件が良い立地では多ければ20カ月分など高めとなり、悪い場合は低めになります。

基本的に預り金のため退去時には返金されますが、「償却分」が差し引かれる場合もあります。

2.礼金

家主への謝礼金として、家賃の1~3か月を支払います。

地域の慣習や物件によって不要な場合もありますが、保証金と違い返却はされません。

礼金がある場合は、保証金の償却分が無い場合もあります。

3.仲介手数料

物件の紹介や契約にまつわる手続きなどの対価として、不動産会社に支払います。

4.前家賃

契約日から月末までの日割り分と翌月分の家賃を契約時に支払います。

物件によってはビルの共益費や管理費などが必要になる場合もあります。

5.保険料

物件により、火災保険料が必須となる場合は保険料の支払いが必要です。

店舗では不特定多数のお客さんが出入りするので、物件で強制でなくても保険の加入はしておいたほうがよいでしょう。

6.造作譲渡料(居抜きの場合)

居抜きとは、閉店した同業態の物件で設備や内装をそのまま譲り受けて出店する方法です。

厨房や什器などの設備や内装の所有者(前の借主)に対し、譲渡費用を支払います。

7.屋号を買い取る場合

有形の物だけでなく、屋号なども買い取る場合もあります。金額は条件によりさまざまです。

開店費用を抑えて出店できますが、レイアウトが変更しにくいのでオリジナリティは出せず、設備の劣化などにも注意が必要です。

費用②店舗にするための費用

希望通りの物件が取得できた後は、店舗の内装や備品など開店に向けての費用が掛かります。

居抜きに対して、内装が無く建物の躯体のみの物件をスケルトンといいます。

居抜きの場合は殆どが造作譲渡料に含まれますが、スケルトンの場合は以下の費用が発生します。

1.内装工事費用

  • 設計、デザイン費用
  • カウンター
  • 壁紙
  • トイレ
  • 空調
  • 照明
  • ガス、水道の設備

デザイン性の高い店舗入口や看板の設置など、外装工事が必要な場合もあります。

店舗物件の場合、入居の際はスケルトン渡し、退去する場合はスケルトン状態に戻す原状回復が基本になります。

2.厨房設備費用

  • コンロ
  • 冷蔵庫
  • シンク
  • 製氷機
  • コーヒーマシン

内装業者に調達を依頼することもできますが、業者の経費が掛かります。

こだわりもあるはずなので、施主支給品として自ら購入やリースしたほうが安く済むケースも多いようです。

さらに、中古品を活用すれば新品の2分の1~3分の1程度でも揃える事ができます。

3.備品・消耗品費用

  • テーブル、椅子、スツール
  • 調理器具
  • 食器、トレー
  • レジ
  • 領収書、名刺
  • ユニフォーム

4.広告宣伝費用

新店のオープンを多くの人に知ってもらうための費用です。

  • ホームページの開設
  • チラシ作成
  • ポスティング
  • グルメサイトへの掲載費用

5.その他費用

  • アルバイトやパートの求人募集費用
  • 経理や管理システムの利用料

費用③運転資金(ランニングコスト)

飲食店の運転資金

無事に開店できたとしても、利益が出て軌道に乗るまでは時間がかかることも多く、仕入れや生活費が持ち出しになることもあります。

開店直後に資金ショートしないためにも、当面の運転資金には余裕を持たせておく必要があります。

主なランニングコスト

  • 店舗の家賃
  • 借入金の返済
  • 水道光熱費
  • パート、アルバイトの人件費
  • オーナーの生活費

開店してすぐ黒字化するお店は多くありません。少しずつお客が増え、経営が安定するまで1年以上かかることもよくあります。

お客が少ない開店直後でも、ランニングコストは出続けていくため、運転資金を準備しておく必要があります。

 

当初の事業計画とは条件が変わってしまうこともあるので、予備費も含めて6カ月~1年分は準備しておいた方が良いでしょう。

2.飲食店の開業資金の相場

飲食店の開業資金の平均と目安は以下の通りです。計画している店舗面積や座席数で、参考にしてみてください。

坪数別の開業資金の平均と目安

坪数

居抜き

スケルトン

平均

準備の目安

平均

準備の目安

5坪未満

233.3万円

100~300万円

100~1,000万円

5~10坪未満

463.8万円

100~1,000万円

666.7万円

400~1,500万円

10~15坪未満

581.1万円

150~1,000万円

1,007.7万円

400~3,000万円

15~20坪未満

814.0万円

150~2,000万円

1,136.7万円

550~4,000万円

20~30坪未満

1,068.1万円

150~4,000万円

1,729.3万円

600~6,000万円

30~40坪未満

1,710.9万円

150~4,5000万円

2,247.1万円

700~6,000万円

40~50坪未満

1,957.1万円

200~5,000万円

2,875.0万円

1,000~7,000万円

50坪以上

2,892.5万円

500~8,000万円

3,566.7万円

1,000~10,000万円

座席数別の開業資金の平均と目安

坪数

居抜き

スケルトン

回答の平均

準備の目安

回答の平均

準備の目安

20席未満

650.0万円

1,000~1,500万円

1,150.0万円

1,000~2,200万円

20~30席未満

852.9万円

1,000~2,000万円

1,418.2万円

1,500~2,500万円

30~40席未満

1,075.6万円

1,500~2,500万円

1,994.4万円

1,500~3,000万円

40~50席未満

1,646.7万円

1,500~2,700万円

2,085.7万円

2,000~4,000万円

50~70席未満

2,103.8万円

2,000~3,000万円

2,567.6万円

2,000~4,500万円

70~100席未満

2,820.5万円

2,000~4,000万円

3,076.5万円

2,500~6,000万円

100~150席未満

3,091.3万円

3,000~5,000万円

3,810.0万円

3,000~6,000万円

150坪以上

3,400.0万円

3,000~5,000万円

4,560.0万円

4,000~8,000万円

出典:ぐるなびPROfor飲食店 

3.結局、飲食店は儲かるのか!?

飲食店ビジネスの特徴は、まず粗利益が多いことがあげられます。

粗利益は売上から原価(原材料の仕入れ価格)を引いたもので、飲食店の粗利益は売上の6割~7割が一般的です。

飲食店は、物販を行う小売店と比較すると、粗利益は比較的多いケースも多いようです。

物販店の様に万引きによる損害も無く、固定客が付けば経営が安定し2店目、3店目と店舗を増やすこともできます。

一般社団法人日本フードサービス協会が2017年7月に発表した推計によると、2016年の外食産業市場規模は、約25兆4169億円と前年比0.1%増加。背景には、大手飲食チェーンの堅調な売り上げ推移や訪日外国人の増加(前年比21.8%増、日本政府観光局)、法人交際費の増加(2014年度3兆2505億円→2015年度3兆4838億円、国税庁)などが挙げられている。

出典:外食関連業者の倒産動向調査(2017年度上半期)|帝国データバンク

利益率は高いが開店資金が多いのがデメリット

利益率の高い業種ですが、厨房機器や内装など物販店よりも開店資金が多く必要になり、水道光熱費などもかかります。

お客が来なくても月々の経費の支払いは発生し、出店にお金をかけすぎると借入金の返済ができなくなり閉店に追い込まれてしまいます。

繁盛店ほど原価率が高い(粗利率が低い)という話もよく聞きますので、しっかりとした事業計画を立てておくことが重要です。

オーナー自ら調理や接客にあたる場合には、体力的な問題もあります。飲食店は長時間の立ち仕事の上、ピークタイムには本当に忙しくなります。

居酒屋など酒類を提供する店では深夜労働にもなるので、経営がうまくいっていても体力面でリタイアする店舗も少なくありません。

飲食店は肉体的にきつい仕事が嫌な人には向かないビジネスです。

4.飲食店は儲かるのか?開業資金の相場と運転資金はいくらのまとめ

飲食店飲食店も利益が多いに越したことはありません。なるべく多くの粗利益を上げるためにも、開店費用はなるべく抑え、運転資金に回した方が手堅い経営をしましょう。

ただ飲食店は利益目的だけでなく、オーナーの理想やこだわりを店舗やメニューで表現することで個性を出し集客に結び付けることが重要になってきます。

費用も自分でできることは自分ですることによりコストを抑え、お店に来てくれるお客様のことを考えて開店資金の配分を考えることがヒットする秘訣です。

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